第3話
中央公園のネコ

 新宿の公園といえば、まず新宿御苑。 次に思い浮かぶのが、都庁の近くにある中央公園ですね。  
  前者はさすがに有料なだけあって、気品ただようオアシス的空間を提供しているわけですが、後者はというと、景観いまひとつ、という感じであります。それでもフリーマーケットやらスケボーの練習やらを見ていると、「とりあえず公園でしょ」という気になってくるものです。  

  どんな公園にもたいていベンチの下などにネコの一匹二匹がいるものです。私が二年ほど前に中央公園を散歩した頃は、昼時のOLのお弁当を狙って、捨てネコがベンチの下をうようよしていました。まるで公園の主のようなどっしりとしたネコもいたのですが、(写 真参照)可愛い子猫に限って、警戒心が強く、人から離れてコソコソご飯を食べているのを見ると、ちょっと寂しい感じなのでした。  

  当時はネコを撮りに何度か足を運んでいたのですが、日曜日などにネコにファインダーを向けていると、ゴロゴロゴロゴロゴロと七組ほどのごろ寝カップルが周りに入ってしまい、これはネコなぞ撮っている場合ではないぞくわばら、と、しばらくこの公園とは疎遠になってしまったのです。  

  最近ひさしぶりに中央公園を歩きました。あの時のネコは見あたらないし、カップルも減った気が……と思いながら、ふと脇に眼を転じると、いつのまにか公園の周囲にダンボールハウスが連なっているのです。西新宿からの集団移動か? と考えつつ、観察すると、ネコたちが我が家を得たりとばかりにくつろいでいました。ダンボールハウスの人たちにけっこう可愛がられているようです。そんなわけでこの公園はあいかわらず、さわやかさいまひとつ、なのですが、新宿ならではの不思議な風情をかもし出しているのです。

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